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    biotest HAS
本製品のヒト血清アルブミン(HSA)は、未分化の多能性ヒト胚性幹(hES)細胞および、誘導多能性幹(hiPS)細胞の増殖・成長に適したxeno-freeのサプリメントです。
HSAは 高分子量の可溶性が高い浸透圧タンパク質です。
HSAは hES細胞の維持・増殖に効果的で、特に細胞膜の安定性維持に有用です。
HSAは アニオン性、カチオン性または中性分子に結合し、広範囲のイオンおよび他の小分子を隔離し、安定化します。
本製品は試験研究用試薬です。人及び動物の医療用・臨床診断用としては使用できません。
Biotest社アルブミン製品のウイルス安全性について
出発原料:分画用ヒト血漿について

 原料となるヒト血漿は、ヨーロッパ諸国またはアメリカ合衆国から集められており、検査・保証されております。

このヒト血漿は欧州薬局方(略称:Ph. Eur.)”human plasma for fractionation(分画用ヒト血漿)”に準拠し、関連するPlasma Master File (PMF)に記載されています。 これはヨーロッパ連合を通してEMA(欧州医薬品庁)により、毎年再保証と承認を受けます。


採取された血漿と製造されたプール血漿は、抗HCV抗体、抗HIV抗体とHBs抗原に対する血清学的検査を行っています。  加えて、製造されたプール血漿においてはHIV、HAV、HBV、HCVとパルボウイルスB19に対するNAT検査を行っています。


全てのNAT検査は、ヒト治療用血漿製品の製造に対するEMAによる承認を受けています。 さらに、採取された血漿は遡及調査の対象であり、製造前に60日間保管(在庫保管)され、これは陰性結果後のセロコンバージョンとみなす検体を特定し除外するためです。


Biotest社では確立された全ての安全対策により、ヒト血漿に対するウイルス汚染のリスクは最少化され、製品の安全性を確かなものにしています。 ヒト血清は”Biotest社ヒトアルブミン”製造の出発原料であり、EUガイドラインまたは国際基準に準拠し、現在利用可能な技術に従って使用されています。


製造プロセス内におけるウイルス不活化/除去について

 Biotest社ヒトアルブミンの分画化における製造プロセスは、ウイルスやプリオンなどの外来汚染物を不活化または除去可能な複数のステップを採用しています。以下がそのステップです。


・沈殿とl/II/III分画の除去

・沈殿とlV-1/IV-4分画の除去

・熱処理 58℃、5.25±0.25時間(ウイルス不活化の補助的なステップ)

・低温殺菌 60℃、10-11時間


ウイルスとプリオンの除去/不活化する工程の有効性の検証するクリアランス試験を行いました。 この試験は現行のガイドラインに従ったラボスケールの試験で、様々なウイルスモデルのパネルとハムスター由来プリオンのスパイクが使用されました。

これらの試験結果(Table 1参照)は、現在のEUガイドラインに従った製造工程内のステップが、エンベロープおよび/または非エンベロープウイルスを不活性化または除去することが可能なことを実証しています。

さらに、プリオンの除去に対する2つの製造工程についても示しています。


Table 1:
Results of Validation Studies on Virus/Prion Reduction by the steps of the Manufacturing Process

(製造工程のステップにおけるウイルス/プリオン減少度のバリデーション試験結果)

Results of Validation Studies on Virus/Prion Reduction by the steps of the Manufacturing Process

n.d.: not done (未実施)

Values printed in bold are used for calcylation of total clearance.

(太字で表記されている値は総クリアランス指数の計算に使用されています。)


* Validation resaluts for this step are not being used for total clearance, since the pasteurization represents the same mechanism of action.

(このステップと低温殺菌は同じ作用機序を表すため、このステップのバリデーション結果は総クリアランス指数に使用されていません。)


 検証された製造工程における全体的なウイルス不活性化/除去能力に基づくリスク評価を行います。 これは血漿プール試験および1つの製造バッチから得られる最終容器に使用されるNAT検査の感度に基づく理論上の最大初期ウイルス負荷を考慮に入れ、 関連するヒト病原性ウイルスの最終製品容器内における理論的に残存する感染力価を推定するために行います。


HIV、HBVおよびHCVについて
 HIV、HBV、HCVなどのエンベロープのあるウイルスに関して、Biotest社は製造プールに対してEMAの承認を受けたNAT検査を定期的に行っています。
陰性のプールのみがその後の製造に使われます。最悪の場合のシナリオとして、最終容器あたりに残存する感染力価の計算には最大プールサイズ2750Lが使用されます。
さらに、初期のウイルス負荷の計算では、最悪の場合を仮定してHIV、HBVおよびHCVに関するNAT検査の感度が100IU / mlであると仮定しています。 実際のNATアッセイ感度はかなり高く、EMAによって毎年承認されているBiotest社のPMFに記載されています。
biotest HIV HBV HCV

リスクアセスメントよると、最終容器あたり最低 ≤ -7.55 log10 の範囲の残存感染力価を示しています。 -6 log10 の値は、既にオートクレーブされた製品の無菌性の要件を満たしています。 HBVおよびHCVについて関する安全マージンは、さらに高く、最終容器当たり ≤ -11.26 log10 および ≤ -9.6 log10 の残存感染力価としています。 そのため、HIV、HBVまたはHCVの伝播の可能性は非常に低いと考えています。


HAVおよびパルボウイルスB19(Parvovirus B19)

 エンベロープをもたないウイルスに関して、一般に、モデルウイルスとしてレオウイルスを利用した試験では、 製造プロセスにエンベロープをもたないウイルスの有効クリアランスに寄与する4つのステップが含まれることを示しました。 これは冷エタノール分画の2ステップと熱処理(58℃)、低温殺菌(60℃)です。(ただし、同じ作用機序のため、2つの加熱処理ステップのうちの1つだけが主張されています。)


 HAVに関しては、Biotest社では製造プールに対し、定期的にNAT試験を実施しています。 バリデーション試験の感受性(37 IU/ml)に基づいて、2750Lの血漿プールに対し、108.01 IUの最大HAV負荷として計算されています。 製造プロセス中でHAVは 11.04 log10 まで不活性化/除去されることが示されています。

 試験材料中の抗体との相互作用を避けるために許容されるHAV用モデルウイルスであるMEVの場合、 製造プロセスについてさらに高い総クリアランス指数、すなわち ≥ 14.83 log10 が得られます。

 そのため、最終容器当たりのHAV感染性は、最低でも ≤ -6.5 log10 であるとして推定されます。したがって、HAVの伝播の可能性は非常に低いと考えています。


 パルボウイルスB19に関しては、全ての製造プール対しNAT試験を実施しています。 PPTAの自主基準に準拠したカットオフ限度 ≤ 104 IU/mlにより、高い感染性があるドナーは除外されています。 ウイルスバリデーション試験は、パルボウイルスB19のモデルウイルスであるPPVが、製造プロセス中に 7.11 log10 まで除去されることを実証しています。 さらに、低温殺菌により、動物のパルボウイルスよりも熱感受性である関連するヒトパルボウイルスB19は、> 4.0 log10 まで不活性化される可能性があります。 パルボウイルスB19の除去にさらに寄与する可能性がある製造プール中の中和抗体の存在と組み合わせ、パルボウイルスB19の伝播の可能性は非常に低いと考えています。


エマージングウイルス
 エマージングウイルス関しては、ウエストナイルウイルス(WNV)またはSARSの病原体(コロナウイルス)のようなエマージングウイルスに対しても不活性化/除去することもできる製造ステップを採用しています。 biotest

 EAVは、SARSコロナウイルスのモデルウイルスとして使用することが可能です。 低温殺菌によって、≥ 4.49 log10 の減少がEAVについて示され、製造プロセス中の熱処理によってSARS-CoVなどのウイルスも不活性化され得ることが示さています。


 WNVに関しては、PPTAは、PPTA加盟企業によって供給される血漿プールのWNV負荷を決定するための共同研究を行いました。 合計で、米国の血漿および20の対照群から調製された198の血漿プールサンプルを、PCRおよびその後の定量的PCRによって試験しました。見出された最高コピー数は420 copy/mlでした。 2750Lの血漿プールの最大負荷は、420 x 2,750,000 = 109.06 copy/poolと推定されました。(最悪のシナリオとして)


 WNVに対する製造プロセスの減少能を計算するために、BVDV(WNVまたはHCVと同じオーダーのウイルス)の実証された総クリアランス指数、≥ 14.6 log10 を使用することが認められています。 最大初期ウイルス負荷およびバッチサイズを考慮して、WNVについては、最終容器あたりの最大残存感染力価は < -9.0 log10 と仮定することができます。 コピー数は感染単位と等しくないため、単一の容器当たりの現実的な感染力価は、ここで計算されるよりもさらに低くなると予想されます。 したがって、WNVの伝播の可能性は非常に低いと考えています。


プリオン

 プリオンに関して、英国のドナーからの全血漿および英国に6ヶ月以上滞在したドナーからの血漿は、製造から除外されています。 これは、Biotest社における全体的な安全性戦略で実施されている血漿ドナーの除外/延期基準に従っています。 さらに、製造プロセス中に、≥ 9.2 log10 の総除去能力を有する、プロテアーゼ耐性プリオンを製品から除去する2つのステップが示されています。 したがって、強い証拠に基づいて、vCJDのようなプリオンの伝播の可能性は非常に低いと結論付けられます。


要約

 ウイルス及びプリオンクリアランス試験および対応するリスク評価の結果は、製品に対する偶発的で潜在的な伝播に関して高い安全性の証拠を示しています。 ウイルスおよび/またはプリオンを効果的に不活性化/除去するために、製造プロセス内の少なくとも3つのステップが合計で示されています。


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